ボードやウエットスーツを買ったコロニーサーフショップの女性オーナーが、無料レッスンをしてくれる日が来た。
場所は、芥屋の海岸だった。私の他に、若い女の子が二人一緒だった。ウエットスーツはスプリングだったが、自分のウエットスーツ姿がもの凄く恥ずかしかった――体形がもの凄くきゃしゃだったのだ。
水は少し冷たかったが、しばらくすると慣れてきた。オンショア(海から陸へ吹く風、正確には北西の風)の風だったので、何度もテイクオフを試みる内に、芥屋海岸の西側から中央近くまで流された。
1~2回程度だったが、ボードの上に腹ばいのまま、板が少し進んだ感覚を覚えた。
テイクオフがほんの数回ではあるが、成功したのだ。
そして、この1回のレッスンの後、私は一人で練習を始めた。
練習のため、ビデオ「バナナスピリッツサンデー」などを何度も何度も見た。
時々、心配した連れ合いが付いてきてくれた。