1995(平成7)年の5月、3人で上海へ行った。
この頃からか、息子は家族旅行に次第に付いて行きたがらないようになってきたと思われる。
それでも、上海雑技団を観るなどと誘い、一緒に行くことになった。
私は、有名な豫園の見学とその中にあるという、世界で最も有名な小籠包のお店である「南翔饅頭店」を訪れることであった。
桃園国際空港は、未だ開港していなく、上海国際空港に着き、高速道路で予約していたホテルに向かった。
バスの中からは、上海タワーや工事中の街の様子が見られた。
この頃は、まだ発展中の段階で、高層のホテルに泊まったが、ホテルの真下には、未開発の低層の古い建物地区が広がっていた。ただし、あちこちにクレーンが見えた。
ホテルでの食事後、夜の外灘へ行った。
翌日、第一の目的地であった「豫園」とその中にある「南洲饅頭店」を訪ねた。
豫園の中は、中国国内の観光客で賑わっていた。
ひととおり、豫園内を見学した後、「南洲饅頭店」に入ったが、どうしたら食べられるのかが分からなかった。二階だったと思うが、丸いテーブルでみんな食べているが、席はふさがっている。観察していると、その席の直ぐ後ろに次の客が立って待ったいるように思えたが、よく分からない。
その時、日本語で話しかけて女性がおられた。日本に留学経験があるとのことであった。そして、食べるためには、食べている席の後ろに立って待っていて、空くと席の確保のために座り、オーダーするシステムということを教えてくれて、待ち方も教えてくれた。
こうして、私たち3人は、小籠包にありついた。
店の写真や小籠包の写真がないのは残念であるが、写真を撮る余裕がなかった。
ただし、この中国人女性の親切は、上海旅行の一番の思い出となった。
なお、その後、台北や台南などで、中華圏に行けば、小籠包の美味しい店を調べて行くようになった。
余談だが、小籠包の世界一は「南洲饅頭店」、餃子は、瀋陽市にある「老辺餃子館」で、こちらは後日、仕事の関係で案内していただいた。
次は、上海雑技団の紹介。