1950~2024年、田舎生まれの体験記など

釣り竿づくり

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 釣り竿づくりは、直ぐ近くに住んでいたO君のお父さんに教えてもらった。

 竹は、真竹の形の良いものを山から切ってくる。どこの山に入れば切り出しやすいのかは決まっていた。そして、ウナギ釣り、タコ引きなどに使う場合は、枝さえ落とせばそれで十分使えた。ただし、ボラ、チヌ、フナなどウキを付けた少し微妙は釣りのためには、竹竿を形良く整えるともに長持ちさせる工夫が必要だった。

 七輪に火を起こした。石炭の屑を使っていたと思う。木くずをまず燃やし、その上の石炭の屑を置いて火を起こす。

 それから竹を少しずつ炙っていき、表面を少し焦がすようにする。そして曲げないといけない部分は、炙りと曲げを繰り返すのだ。そうすれば、真っすぐで先端部分が少しだけ撓んだ形の良い竿の完成である。

 微妙な釣りのためには、真っすぐで先端が細く、形の良い竿は必要だったし、形の良い竿は美しかったし、焼きを入れることで耐久性も向上した。

 本格的な人は、繋ぎ竿も作っていたと思う。

 でも高校生の頃には、グラスファイバー製の繋ぎ竿とスピニングリールが普及し出したように思う。そして、今では、竹やぶから切り出したような竿を使っている人は見かけない。

マダケの写真。友人に竹林整備を手伝ってもらった時の写真。
真竹を友人に伐採してもらっているところ。中くらいの大きさのものを釣り竿として使っていた。

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