長年勤めた「建設コンサルタント会社」の退職を意識し出した頃からか、「シニアの生き方」「定年後」「老年」「老い」などを意識するようになり、これらに関係しそうな本を読むことが多くなった。
貝原益軒は、今住んでいる福岡市のマンションから遠くない「地行」に生まれている。お墓も鳥飼にある。若い頃は、有名な『養生訓』には目を通したことはあったが、そこまでは関心がなかった。
ところが、「シニアの生き方」などのキーワードで本を探すと『日本の名著 貝原益軒』に当たった。『養生訓』はもちろんのこと、『大和俗訓』『和俗童子訓』『楽訓』『家道訓』や最後の作品の『大疑録』も掲載されている。江戸時代に書かれた本であるが、分かりやすい日本語で書かれており、読みやすい。
この本の冒頭に、責任編集者の「松田道雄氏」が、貝原益軒の生涯などを詳しく紹介されており、シニアの活躍の可能性として、その内容に驚いた。益軒先生は、70歳を過ぎてから本格的な著作活動を開始しているのだ(もちろん、その前に藩の仕事として様々な執筆は行っているが)。
その状況は、以下のとおりとのことである。
松田道雄氏が書かれているとおり、見事であるというほかはないと思う。
人間、優秀でその気がある方は、ここまでできるのだと驚いた。
ぜひ、シニアの方々でお読みでない方は、読んでいただきたいが、『養生訓』から、有名な以下の名言を紹介する。この他、名言がちりばめられている。
----ー「老後はただの一日でも楽しまずに過ごすのは惜しい。老後の一日は千金に値する」(貝原益軒の『養生訓』より)
なお、シニアを意識した頃、気になった名言を、様々な本から抜き書きして、同年代の方々に配ったことがあった。今でも参考になり、時々目を通すことがあるので、こちらも紹介したい。
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