
ダンべ川の魚たち
家から数十m離れたところに、小さな川があった。ダンべ(団平船が通っていたことからが名前の由来か)川と呼んでいた。川と言っても感潮域の部分で、潮が満ちてくると、水深が1.5mほどになるが、引くと足首ほどの深さで流れができ […]
家から数十m離れたところに、小さな川があった。ダンべ(団平船が通っていたことからが名前の由来か)川と呼んでいた。川と言っても感潮域の部分で、潮が満ちてくると、水深が1.5mほどになるが、引くと足首ほどの深さで流れができ […]
釣り竿づくりは、直ぐ近くに住んでいたO君のお父さんに教えてもらった。 竹は、真竹の形の良いものを山から切ってくる。どこの山に入れば切り出しやすいのかは決まっていた。そして、ウナギ釣り、タコ引きなどに使う場合は、枝 […]
ヤマモモは当時の僕らにとっては、貴重な果物だった。 実は大きくはないが甘酸っぱくて美味しいし、たくさん採れるし、栽培されたものではなく山に自然に実っていた。 ご存知の方も多いと思うが、雌雄異株で実がなるヤマモモの木 […]
父は、小学校の事務職員であったため、僕の家族は町営住宅に住んでいた。母の実家は、半農半漁の家であり、その家に遊びに行けば、売り物以外は、たいていの果物などがもらえたが、小さい子供の足では歩いて行けないくらい離れていた。 […]
夏の終わり頃になると、僕の家の周りの壁、生垣などは、シマコブ(コガネクモ)の巣だらけとなり、ところどころには、白い袋状のタマゴも見られた。ヤマコブとも呼んでいたかも知れない。 シマコブを一つの棒の両端に這わせ、棒の真 […]
僕の言う「野イチゴ」とは、「クサイチゴ」のことである。 麦が色づいた頃から赤くなり始め、麦刈りのシーズンの頃には、野イチゴ摘みのピークだった。麦わらで野イチゴ入れ用の手作りかごを作っていた思い出もある。 子供の頃は […]
「あっ! ウキが少し動いた」 僕は、今日は家から少し離れた隣の集落にあるため池に来ていた。春も盛りに近づいてきており、海では、メバルも釣れる季節になっていたが、メバルは、餌にモエビなどが必要で難しかった。その点、ため池 […]
僕の田舎では、昔から遠浅の海岸を埋め立てて田んぼを広げていたと思われる。 この海岸近くの田んぼ域では、海岸の堤防に水門があり、その水門に一番近い部分は、汽水域の池や溝になっていた。ここには、塩分濃度が濃いせいか植物は […]
春、大潮で潮が一番引いた時間帯、通常は、水面下に隠れていた磯の部分の様々なサイズの石コロが顔を出す。その石コロには、ノコギリモクなどの海藻がびっしり付いていたりした。 そんな石や岩礁に付いた海藻の隙間から、時々真 […]
僕は、鍬の刃の裏の部分で、潮がかなり引いて現れた干潟部の表面を叩いていた。 今日は、滅多には獲れない「シラガイ」を狙っていた。僕らは、「シラガイ」と呼んでいたが、ネット上で見る限りではあるが、「カガミガイ」が正式名のよ […]
「ハマグリは浅いところにいるので、刃が三本の備中鍬などを使って砂地の表面を軽く傷がつくように掘り、カチッと音がしたらそこにいる」 父はいつもそのハマグリ掘りの要領を僕に教えていた。その方法を何度か試したが、僕の子供の頃 […]
1987(昭和62)年(36歳の頃)、技術士建設部門の「土質及び基礎」で何とか合格できたことをきっかけとして、会社の上司より、地盤工学会九州支部の幹事として活動をするように勧められた。 最初の頃は、業務外のことなので会議 […]